【最新】ETEC(組込みソフトウェア技術者試験クラス2)は役立つ?難易度・合格率・勉強方法を解説

本記事では資格試験ETEC(組込みソフトウェア技術者試験クラス2)の取得メリット・難易度・勉強方法まで網羅的に解説していきます。

ETEC(組込みソフトウェア技術者試験クラス2)はどんな資格?
  • 組み込みエンジニアの人気資格。汎用的な基本的な考え方や素養が身に付きます。
  • ハードウェア・ソフトウェアへの組み込み系エンジニア向けの資格取得にはおすすめの資格です。
  • 勉強方法は「ETEC(組込みソフトウェア技術者試験クラス2)対策講座」がおすすめ。
目次

ETEC(組込みソフトウェア技術者試験クラス2)は役に立つ資格取得メリットは

ETEC(組込みソフトウェア技術者試験クラス2)は、一般社団法人組込みシステム技術協会(略称「JASA」)が開発・運営する、組込み技術者向け試験制度です。2006年から続いておりIT業界のなかでは歴史の長い資格といえるでしょう。

組込みシステム技術を効率よく網羅的に学べることと、技術を正確に理解することができます。組込み基礎力を向上させることにより、エンジニアとのコミュニケーションを円滑にすることも可能です。また、業界標準の組込みソフトウェア技術者試験に対応したカリキュラムなので転職等で知識の証明にも役立ちます。

ETEC(組込みソフトウェア技術者試験クラス2)の試験概要

ETEC(組込みソフトウェア技術者試験クラス2)のおすすめ度

総合評価: 3.00

難易度: 2.00

人気度: 3.00

実用度: 4.00

資格名ETEC(組込みソフトウェア技術者試験クラス2)
主催団体一般社団法人 組込みシステム技術協会
(Japan Embedded Systems Technology Association 略称「JASA」)
難易度
種別民間
合格率非公表 
合格点非公表
試験日程随時実施
(インターネット上で受験予約が可能)
受験会場日本全国にあるピアソンVUE社公認試験会場にて受験ができます
受験資格特になし
受験料組込みソフトウェア技術者試験クラス2(KS-200) 1試験 15,000円(税別)

ETEC(組込みソフトウェア技術者試験クラス2)を活かせる仕事

ETECは組込みシステム(携帯電話、家電機器、自動車、航空機、ロボット、産業機器などコンピュータを組み込んだ機器)を実現する組込みソフトウェア技術者に対しての認定資格です。資格を取得することでメーカーの技術に転用できる汎用的なスキルが身につくことが期待できます。組み込みエンジニアなどに活かせるでしょう。

ETEC(組込みソフトウェア技術者試験クラス2)の特徴

ETEC(組込みソフトウェア技術者試験クラス2)は認定試験ではなく、合否判定が存在しないことが大きな特徴です。TOEICのように点数として返してくれるので、各分野の理解度、活用運用能力を客観評価することができます。

試験自体は800点満点で点数と正答率に応じて、「グレード」として評価をしてくれます。

下記は「クラス2」の評価イメージになります。点数としては800点満点、グレード評価はグレードA~Cの3段階が存在します。

グレード意味
クラス2 グレードA(2A)技術要素、開発技術、管理技術に関してエントリーレベルに要求される組み込み技術知識を十分に保有しています。これらの知識を応用して「上級者の指導のもとに」実務能力を高められることを期待します。
クラス2 グレードA(2B)技術要素、開発技術、管理技術に関してエントリーレベルに要求される組み込み技術知識を十分に保有していますが、まだ不足する部分も見受けられます。実務経験を通じてスキルの蓄積を行いながら、不足する知識を習得してください。
クラス2 グレードC(2C)組み込みソフトウェア開発関連業務に要求される組み込み技術知識が不十分であり、実務に携わるにはさらなる知識の習得が必要です。

ETEC(組込みソフトウェア技術者試験)の難易度

出題範囲

上記の出題範囲から、120問が出題されます。試験時間は90分です。大きく「技術」「開発」「管理技術」「通信」の4つの分野に分かれ、幅広い範囲から出題がされます。

ETEC(組込みソフトウェア技術者試験クラス2)の合格率・合格点

前述の通り、合格率や合格点のようなもの存在していませんが、クラス1の受験対象者は「クラス2で500点以上」と公式ホームページに記載されています。

ETEC(組込みソフトウェア技術者試験)合格に必要な勉強時間

Ukatta編集部の調べでは、ETEC(組込みソフトウェア技術者試験クラス2)の勉強時間はおおよそ50~100時間の学習が必要です。

動画教材の日経BPマーケティングの「組込みシステム講座シリーズ」やWinスクール「ETEC資格対策」の動画教材の長さが21~36時間時間でした。動画学習を復習する時間も含めて、勉強時間は最低でも50時間は確保したいところです。

ETEC(組込みソフトウェア技術者試験)の勉強方法

勉強方法は大きく「動画講座」と「本」の2つに分かれます。ここからはUkatta編集部おすすめの講座を紹介していきます。

ETEC(組込みソフトウェア技術者試験)のおすすめ講座

1位 日経BPマーケティング 組込みシステム講座シリーズ

【オススメポイント】

  • ベテラン講師が判りやすく動画で説明しているので、初めて学ぶ新入社員、若手社員でも理解しやすい
  • 自分のペースで無理なく学習できる(1節15分以内)
  • ETSSキャリア基準をベースとしたETEC試験クラス2にも対応

【学習内容】

  • 受講期間:3ヵ月間
  • 学習時間目安:32時間
  • 教材内容:動画講義、PDF テキスト

【講座料金】

  • 16500円~

2位 ETEC資格対策講座

【オススメポイント】

  • 他の講座を受講すれば、C言語などのプログラミング言語も学習でき、就職・転職にさらに有利になる

【学習内容】

  • 学習時間目安:21時間
  • 教材内容:動画講義

【受講料金】

  • 144100円~

ETEC(組込みソフトウェア技術者試験)対策のおすすめ本・参考書

合否が存在しない試験ではありますが、取得したスコアが受験資格の条件になったり、取得したグレードによって評価が変わったりすることがあります。就職・転職の際にアピールするためには、高得点を目指せるように対策を行うのがよいでしょう。

Ukatta編集部の調べでは、ETEC550点取得者の体験談では、合格者ETECのホームページに掲載されている参考書のうち
・「すぐわかる!組込み技術教科書(CQ出版社)」
・「リアルタイムOSと組み込み技術の基礎−実践μITRONプログラミング−」
・「実用 組込みOS構築技法 −情報通信を支える基礎技術RTOS入門−(CD-ROM付き)」
の3種で対策して550点を取得した方がいらっしゃいました。

すぐわかる!組込み技術教科書―エンベデッド技術と開発のポイントを基礎から理解

【中級者向け】リアルタイムOSと組み込み技術の基礎―実践μITRONプログラミング (TECHI (Vol.17)) 

どちらかというと経験者向けの本。わからない単語を調べる辞書的な使い方をすることをおすすめします。

Amazonレビューから引用

第5章 ソフトウェア実装技法では、RTOSを使った実戦的な、タスク間同期/通信やハンドラの解説だけではなく、なぜ組み込みソフトウェアにおいてマルチタスク環境が必要なのか、また、なぜRTOSは優先度というスケジューリングポリシーを持つのかという、技術の本質についても詳しく解説されており、とても参考になりました。

第6章 デバイスドライバの実装では、実装形態(共有ルーチンとタスク)と終了処理(同期/非同期)についてその考え方を網羅しています。
デバイスドライバに関わらず、この章を読破することにより、いまの私自身のレベル(アーキテクチャの構成能力とプログラミングテクニック)を上げることができそうな感覚を掴みました。

【入門者向け】よくわかる組込みシステム開発入門

現場に必要な技術や関連知識を習得することができる、組込みシステム開発の入門書です。本書では実際にプログラミングを下記ながら、組込みシステムに関する技術を経験に近いかたちで学ぶことができます。組込みエンジニアに興味があるという方やETECを受験される予定の方におすすめの1冊です。

【試験対策なら】組込みソフトウェア技術者試験クラス2対策ガイド

ETECのクラス2(エントリレベル)の試験に対応した試験対策本です。豊富な図解で分かりやすく、要点やキーワードもまとまっているため、試験に必要な知識が難なく身に付きます。ETECの教科書として1冊持っておくのがおすすめです。

【問題集なら】組込みソフトウェア技術者試験 クラス2対策実践問題集

試験範囲は概ねカバーしていて実際の試験問題の形式に慣れるためには有効な書籍といえるでしょう。ETECは対策問題集が他に多くないため試験形式に慣れておくためにも一冊持っておきたい書籍です。

【実務に活かしたいなら】組込みエンジニアの教科書

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実用 組込みOS構築技法―情報通信を支える基礎技術RTOS入門

ETEC(組込みソフトウェア技術者試験)と関連する資格

  • ETEC(組み込み技術者試験制度)
  • 基本情報技術者試験(FE)
  • 応用情報技術者試験(AP)
  • エンベデッドシステムスペシャリスト試験(ES)
  • OCRES(OMG認定組み込み技術者資格試験)

ETEC(組込みソフトウェア技術者試験クラス2の口コミ・評判

 4.50
組み込みエンジニアを目指す人におすすめ!
組込みシステムの開発スキルを証明する資格として、これからプログラマを目指す方だけでなく、現役エンジニアも多く挑戦している印象です。技術者のニーズは年々高くなる一方ハードウェア・ソフトウェアの基礎となる技術の習得、組込み技術者に持っていて欲しい技術・知識は膨大です。
大学・専門学校の組込みソフトウェア教育を受けている学生や、プログラミング経験がなく入社し、社内教育などで育成された組込みソフトウェア・プログラマなど初学者にとてもおすすめの資格です。

監修者
經田 原弘
東京大学大学院新領域創成科学研究科複雑理工学専攻修了。大学時代は3次元の医療データの平滑化処理を研究テーマとし、大学院時代はJAXAと協業し、月探査機かぐやの衛星データから、月面上の水の存否について調査していた。新卒では株式会社リクルートにてレコメンドシステムの開発等に従事し、現在は製造業系スタートアップにてデータサイエンティストとして勤務。応用情報技術者試験・E資格合格者。

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この記事を書いた人

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