現役AI講師が解説!データ分析実務スキル検定(CBAS)の難易度・勉強方法

ビッグデータの活用が企業の明暗を分けると言っても過言ではない昨今、データサイエンティストやエンジニアとの協業も増え、IT職種だけではなく、ビジネス系の職種にもデータ分析の知識を習得することが求められるようになりつつあります。

そんな中、IT系職種とビジネスの「橋渡し役」となるスキルを身につけることができる資格が、「データ分析実務スキル検定(CBAS)」

しかしながら、データ分析実務スキル検定は2020年に運営開始した比較的新しい資格。「取得するメリットは何か」「どれくらいの難易度なのか」など、そもそも資格の具体内容や有用性について気になる方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では現役データサイエンティストの視点から、データ分析実務スキル検定のメリット、難易度、勉強方法まで1記事でまとめて解説をしていきます。

監修者
經田 原弘
東京大学大学院新領域創成科学研究科複雑理工学専攻修了。大学時代は3次元の医療データの平滑化処理を研究テーマとし、大学院時代はJAXAと協業し、月探査機かぐやの衛星データから、月面上の水の存否について調査していた。新卒では株式会社リクルートにてレコメンドシステムの開発等に従事し、現在は製造業系スタートアップにてデータサイエンティストとして勤務。応用情報技術者試験・E資格合格者。

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目次

データ分析実務スキル検定とは?

データ分析実務スキル検定は、実務で活用するデータ分析スキルを可視化し、評価するためのビジネスパーソンを対象にした検定試験です。

ポイントは「データサイエンティスト」から見て、ビジネス側の職種に知っておいてもらいたい知識・スキルをカリキュラムとしている点です。

カリキュラムの作成には、元メルカリのデータアナリストチームのマネージャーの石田祥英氏や、ベイカレントコンサルティングのマネージャーの松本敦氏など、データ分析に携わる実務家11名でシラバス作成と問題監修が行われています。

データ分析実務スキル検定公式HP内の受験者には、必ずしもデータ分析を直接実務で扱うわけではない職種(不動産デベロッパー社長、大学職員など)も受験しています。

データ分析実務スキル検定の概要

資格は「CBAS プロジェクトマネージャー級(PM級)」「CBAS シチズン・データサイエンティスト級(Citizen級)」の2つに分かれています。各級の違いを概要レベルでまとめたものが下記の表になります。

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種別CBAS シチズン・データサイエンティスト級
(Citizen級)
CBAS プロジェクトマネージャー級
(PM級)
形式コンピューター上で実施するCBT形式コンピューター上で実施するCBT形式
問題数20問(多肢選択式)
※Excel操作を伴う問題が14問出題
60問(多肢選択式)
※Excel操作を伴う問題が5問出題
時間80分90分
合格ライン70点以上(予定)97点満点で64点以上
受検会場全国のオデッセイコミュニケーションズCBTテストセンター全国のオデッセイコミュニケーションズCBTテストセンター
受検料金8,800円(税込)11,000円(税込)

各級の違い:出題内容

各級で試験のコンセプトが異なるため、出題内容も変わってきます。出題内容の大きな違いは、PM級は「データサイエンスの推進にあたっての全般的なスキル」を問うのに対し、Citizen級は「Excelによるデータクレンジング(前処理)」を中心に出題している点です。

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レベル得られるスキル
(取得メリット)
出題内容
プロジェクトマネージャー級(PM級)経営陣と専門家との橋渡し役として活躍できる・KPIツリーの作成方法・データマネジメントに関わる法令
・SQL・R・Pythonの基礎知識
・コーディング・機械学習とモデル評価の知識
シチズン・データサイエンティスト級(Citizen級)実務に活かせるExcelのデータ分析スキルを身に付く・Excelでのデータハンドリング(データ収集・加工・分析・可視化など)スキル

各級の取得メリット

試験のコンセプトが異なる以上、各級の取得メリットも異なってきます。それぞれ見ていきましょう。

PM級の取得メリット:経営陣と専門家との橋渡し役として活躍できる

上記のスキルを有することで、プロジェクトマネージャー級では、データ分析プロジェクトでビジネス側の担当者として、データサイエンティストやデータエンジニアなど専門家との橋渡し役を行えるようになります。

本資格ではこのような役割をビジネストランスレータ―」と呼称しており、ビジネス課題を適切にデータ分析課題へと落とし込むことができるので、円滑にプロジェクトを進行できるようになります。

さらに、ビジネストランスレーターとして活躍できることの証明にもなるので、社内でアサインされるプロジェクトの幅も広がり、自身の求めるプロジェクトに入ることも可能になるでしょう。

Citizen級の取得メリット:実務に活かせるExcelのデータ分析スキルを身に付く

Excelを活用したデータ加工やデータ分析を学べるので、データサイエンティストに頼ることなく、自身で適切な示唆出しができるようになります。

実務で活用するデータは、必ずしもデータ分析用に整形・加工されていません。Citizen級で正しいデータ分析の整形・加工の手法を学ぶことで、外れ値を適切に除去したり、分析手法に合わせてデータ集計することができるようになります。

さらに、主張するメッセージに合わせたグラフ化や見せ方を選択できるようになるので、実務で説得力のある説明を行えるようになるでしょう。

データ分析実務スキル試験の難易度(出題範囲)

次に各級の具体的な出題範囲を見ていきましょう。

PM級の出題範囲

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出題項目出題数
KPIツリーの作成データの取扱いに関する利用規約、法令5問
データ分析の前処理SQLの基礎知識データ可視化20問
R・Pythonの基礎知識・コーディング主要な機械学習について施策の評価と効果検証35問
合計60問

PM級は「時間制限に慣れておくこと」を意識しましょう。

理由の一因にはその試験範囲の広さにあります。SQL・R・Pythonなどのプログラミング言語、機械学習の知識、データ分析手法、施策の評価と効果検証などデータ分析に関連する知識が幅広く出題されます。 

その上、60問に対して90分と1問あたり約1分半で解答する必要があり、時間制限に対して問題数が多いです。

問題の難易度は易しくとも、すべての知識を網羅的に理解するとかなりの量になるため、対策は入念に練る必要があります。

Citizen級の出題範囲

次にCitizen級の出題範囲を見てみましょう。

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カテゴリー出題項目
集計値と可視化の理解・KPIツリーの作成
・グラフ作成
・基本的な統計用語(平均値、変化率、最頻値など)
データハンドリング・データの前処理
・データの抽出
・データ分析
・可視化
・相関関係・類似度の計算
・要因分析、感度分析
・ナンバリング、カテゴライズ
※すべてExcelでの実技

Citizen級は出題数が全20問と少ないですが20問に対して80分と1問あたり4分あるため、PM級よりは時間に余裕があります。

もともとの問題数が少ないため、各項目何問程度出題されるかまではわかりませんが、Excelのデータ分析手法が広く問われています。

そのため、実務でExcelを活用したデータ分析を行っている方にとっては難易度は易しいといえます。ただExcelに慣れていない方やExcel初学者にとってはデータ分析手法を中心にExcel操作について問われるので、試験対策は必須といえるでしょう。

各級の勉強方法とおすすめ参考書

データ分析実務スキル検定は合格率が非公開かつ、2020年開始の新設資格のため「過去」に関する情報が少なく、傾向と対策を練りにくいことも特徴です。

そこで今回は編集部がGoogle検索で合格者体験談ブログを3つピックアップし、受験対象者の前提知識、学習期間、勉強につかった手段(本、講座など)を具体的にまとめてみました。

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記事タイトル受験した級前提知識学習期間勉強方法
「データ分析実務スキル検定」に私が2週間で合格できた勉強法PM級実務経験なし
SQLの基礎知識
統計検定3級
2週間公式テキスト
データ分析実務スキル検定(PM級)PM級機械学習、R、Pythonの知識なし公式テキストUdemy講座
【2021年10月】データ分析実務スキル検定(CBAS)合格しましたPM級なし約4か月Udemy講座法人研修
※Citizen級は合格者体験談の情報がありませんでした

PM級の勉強方法

上記の合格者の多くは公式テキストを用いて、解く→わからない箇所を深堀りするというプロセスで合格をしています。

データ分析実務スキル対策のUdemy講座もありますが模擬テストはついていません。公式テキストは模擬テストもあり、実際の出題傾向も併せて学習できるので、公式テキストの方がおすすめです。

さらに、公式テキストだけでは理解できない項目は分野ごと専用の参考書で基礎学習すると、理解が深まるのでおすすめです。

ここではPM級で出題数の多い統計学・SQL・R・Python・機械学習の参考書を紹介します。

統計学を学ぶ:完全独習 統計学入門

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本試験では統計学の問題が12問程度出題されるので、統計学の勉強は必要不可欠です。公式テキストでは理解できなかった、基礎から統計学について学びたいという方には本書がおすすめです。

本書は「ヒストグラム」「標準偏差」など初歩からスタートしながらも、「検定」「区間推定」という統計学の最重要項目まで重要な項目だけを効率的に学習することができます。

さらに、本書で統計学の基礎知識を学んだあとは、データ分析手法の理解が深まり、学習につまずきにくくなるでしょう。

SQLを学ぶ:スッキリわかるSQL入門 第3版 ドリル256問付き!

SQL初学者に向けて基礎内容を中心に解説しているので、公式テキストでわからなかったポイントも本書で学習すると、わかりやすく丁寧に解説しているので、理解が進むでしょう。

また、256問もの練習ドリルも付いているため、学習内容をすぐにアウトプットでき、知識が定着しやすい構成になっているので、効率的に学習したい方におすすめです。

SQLの出題数は5問程度ですが、コードの構文を覚えれば解ける問題がほとんどなので、本書で学習して合格を確実なものにしましょう。

Rを学ぶ:はじめてのR

Rのインストール方法やファイルの保存方法から相関係数の検定・t検定・カイ2乗検定まで丁寧に解説しているので、Rの基礎知識を網羅的に身に付けることができます。

Amazonレビューを見てみると、ほかの参考書でつまずいた初学者でも理解できたとのレビューもあり、R初学者に非常におすすめです。

Rの出題数は5問程度ですが、コードの構文を覚えれば解ける問題がほとんどなので、本書で学習して合格を確実なものにしましょう。

Python・機械学習を学ぶ:Pythonではじめる機械学習

本試験では機械学習は15問程度出題されるので、機械学習の勉強は必要不可欠です。公式テキストでは理解できなかった、さらに深く機械学習について学びたいという方には本書がおすすめです。

本書はscikit-learnを使った機械学習の基礎から、「特徴量エンジニアリング」と「モデルの評価と改善」などの応用までを網羅的に学ぶことができます。

また、プログラムの解説にはJupyter Notebookを使用しており、読者が手軽に実行環境を構築できるようになっているので、実際に手を動かしながらの学習に最適です。

Citizen級の勉強方法

Google検索をかけてもCitizen級を受験者の一次情報は少ないのが現状です(2023年7月現在)。なので、今回は編集部で出題範囲を現役データサイエンティストの視点で読み解いた上でのおすすめの勉強方法を紹介します。

Citizen級合格に必要な勉強方法は、下記2点に集約されます。ここからはそれぞれの勉強方法を解説していきます。

Excelの基礎知識をつける

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上記で紹介した通り、Citizen級の出題はExcelの基礎操作とデータ分析操作が中心です。そのため、Excelの基本操作に不安のある方は本書でExcelの基本操作を覚えることが重要です。

「セルの色の変え方」や「非表示機能の使い方」などExcel操作の基礎から、Excelのデータ分析で活用する重回帰分析やソルバーなどCitizen級で活用するExcelスキルを網羅的に学ぶことができます。

また、実践的な例が多く紹介されているため、実務での活用イメージを持ちやすくなっている点が初学者におすすめです。

Excelのデータ分析スキルを身に付ける

Excelの基本操作を身に付けたあとは、実際にExcelを使ったデータ分析手法を学習していきましょう。

そのとき、ただExcelのデータ分析を学ぶだけでは、なぜその分析方法を使うのか、その分析手法からどのようなことが導けるのかを理解することができません。

そこで、統計知識をデータ分析と併せて一対一対応で学習できる本書がおすすめです。

統計知識も併せて学習することで、データ分析の理解が深まり、学習内容も定着しやすいので、学習につまずきにくくなるでしょう。

まとめ

データ分析実務スキル検定の取得メリット、難易度、勉強方法を紹介してきました。各級の違いや具体的な勉強方法について理解できたでしょうか。

ビジネストランスレーターとして活躍できたり、Excelのデータ分析スキルを身に付けることができるので、データ分析実務スキル検定は非常におすすめです。

ぜひ本記事で紹介した勉強方法や参考書を活用して学習スタートしようという気持ちになっていただけたら幸いです。編集部ではほかにもPythonや統計学に関連する記事も公開しています。Pythonや統計学に興味のある方はぜひこちらの記事もご覧ください。

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この記事を書いた人

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