【全10種・最新版】統計講師が解説する統計検定の難易度・勉強方法

統計検定は知名度はもちろん、理論的な知識への網羅性、実務への応用のしやすさなど、どの点をとっても資格の品質が高く、統計をこれから学びたい初心者から、統計・データサイエンス分野を本気で極めたい上級者まで幅広い受験者に門戸が開かれている定番の資格です。

しかしながら裏を返すと、統計検定は試験が10種に分かれており、各級で学べるレベルや受験目的も微妙に異なっていることから、どの級を受験しようかわからなくなる方もいらっしゃるでしょう。

そんな方に向けて、本記事では現役データサイエンティストかつUdemyで資格講師をしている著者の観点から、統計検定の受験級の選び方やひとつひとつの級の特徴まで丁寧に説明していきます。

監修者
經田 原弘
東京大学大学院新領域創成科学研究科複雑理工学専攻修了。大学時代は3次元の医療データの平滑化処理を研究テーマとし、大学院時代はJAXAと協業し、月探査機かぐやの衛星データから、月面上の水の存否について調査していた。新卒では株式会社リクルートにてレコメンドシステムの開発等に従事し、現在は製造業系スタートアップにてデータサイエンティストとして勤務。応用情報技術者試験・E資格合格者。

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目次

統計検定の試験概要

まずは「統計検定とはなにか」「取得するとどのような姿になれるのか」をから、統計検定の基礎情報から紐解いていきましょう。

統計検定の試験概要

「統計検定」とは、統計に関する知識や活用力を評価する全国統一試験です。

統計検定の各試験の分類を行うと、大きく ①数理・統計知識が身につくもの ②統計調査の知識が身につくもの ③データサイエンティストとしての分析・実装能力が問われるもの の3つに分類できます。

身に付く知識統計検定の分類
数理・統計の知識が身につく統計検定4級~1級
統計調査の知識が身につく統計調査士、専門統計調査士
データサイエンスの知識が身につくデータサイエンス基礎・発展・エキスパート

受験級の選び方

次に統計検定の受験する級を選ぶ際に必ずチェックしておきたい「3つのポイント」をご紹介します。

統計検定のどの級を受けるかを選ぶのに迷ったときは、編集部では受験目的と各級の特徴を照らし合わせて受験級を選ぶことをおすすめしています。

統計検定受験級の選び方
  1. 数理・統計の基礎知識を身につけたいなら4~1級
  2. 実践的なデータサイエンスを学ぶならDS基礎~エキスパート
  3. 統計調査・リサーチの知識を深めるなら、統計調査士・専門統計調査士

選び方①:数理・統計の基礎知識を身につけたいなら4~1級

中でも数字がつく4級〜1級の5種別はオーセンティックな数理・統計知識を問う試験です。問題形式は選択式ですが、統計用語の解説に加えて、数式を覚えて実際に計算して解いていくような問題が多く、まさに「理論」としての統計学の理解を問う試験形式になっています。

スクロールできます
資格名学べること
統計検定 4級データや表・グラフ、確率に関する基本的な知識と具体的な文脈の中での活用力
統計検定 3級データの分析において重要な概念を身に付け、身近な問題に活かす力
統計検定 2級大学基礎科目レベル(1~2年次)の統計学の知識の習得度と活用のための理解度を問う
統計検定 準1級2級で求められる統計学基礎に加え、各種統計解析法の使い方および解析結果の正しい解釈
統計検定 1級大学専門課程(3・4年次)で習得すべきで求められる統計数理・統計応用の知識

各級の詳細は記事の後半でも解説しますが、編集部では各級の難易度や勉強方法をまとめた記事を用意していますので、より詳細に知りたい方はそちらの記事も是非ご参考ください。

統計検定取得はデータサイエンティストとしてどれくらいのレベル?

統計検定の受験がどのようにデータサイエンスの実務に活きていくかも気になるところです。編集部が収集した客観資料をもとに統計検定の取得でデータサイエンスのスキルにどう活きていくかを見ていきます。

統計数理研究所」の「ビッグデータ時代のデータサイエンティスト育成の取り組み」ではデータサイエンティストに求められるスキルセットが統計検定の級ではどのレベルにあたるかが記されています。

出典:「ビッグデータ時代のデータサイエンティスト育成の取り組み

本資料では、統計検定2級レベルは理系修士相当。統計検定準1級の「独り立ち」レベルは大企業で活躍できる人材とされ、さらにその上の統計検定1級取得はそれらを指導統括する「棟梁」と定義されています。

大学では基本的なデータリテラシーを身に着け、理系修士では統計検定2級程度のスキルの習得が期待されています。その上で、「独り立ちレベル」と呼ばれる大企業で活躍するデータサイエンティスト(資本金10億円以上の企業数から推定)、さらに独り立ちレベルを指導統括するリーダーとなる「棟梁レベル」のデータサイエンティストが必要とされています。

出典:「ビッグデータ時代のデータサイエンティスト育成の取り組み

このように、客観的にも統計検定の試験内容は実務においても必要な前提知識とみなされ、信頼度の高いものであることがわかります。

選び方②:実践的なデータサイエンスを学ぶならDS基礎~エキスパート

統計検定には、2021年から新たに「データサイエンス」が設置されており、基礎、発展、エキスパートの3段階で構成されています。

こちらの3種別は数理・統計の理論を実務にどう当て込んでいくか?を問う試験となっており、ツール(ExcelやPython)の利用を通じて、実務に活かしやすいデータサイエンスを学習過程で身に着けられることが特徴となっています。

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試験名使用ツール学べること
DS基礎ExcelExcelを活用したデータ処理・アナリティクス基礎
DS発展Python数理、計算、統計、倫理に関する大学教養レベルの内容
DSエキスパートPython計算、統計、モデリング、領域知識に関する大学専門レベルの内容

各級の詳細は記事の後半でも解説しますが、編集部ではデータサイエンス基礎・発展の難易度や勉強方法、参考書をまとめた記事を用意しています。より詳細に知りたい方はそちらの記事も是非ご参考ください。

選び方③:統計調査・リサーチの知識を深めるなら、統計調査士・専門統計調査士

統計検定の中でも統計調査士・専門統計調査士は、統計調査に特化した資格です。したがって、4~1級のような数理・統計の理論を問題や、DS基礎・発展などの具体的なツール活用方法などを問う問題はなく、公的な統計データの読み方や調査の設計方法などの問題が多くなります。

統計調査士と、専門統計調査士の出題範囲で大きく異なるのは「①数学知識」と「②統計調査・リサーチの知識」の2つです。

統計調査士は数学も高校生レベルかつ統計の出題範囲もデータの読み方が中心な一方、専門統計調査士では微分・積分など、数Ⅲ+Cの範囲の問題が出題されたり、調査の計画から実施までの流れを細かく問われたり、個人情報の扱いやプライバシー保護までよりデータリテラシーに対して、深く知る必要があります。

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資格名数学レベル出題内容
統計調査士統計検定3級(数Ⅱ+Bレベル)データの読み方が中心
専門統計調査士統計検定2級(数Ⅲ+Cレベル)各種調査方法(電話・インターネット・郵送など)の調査計画~実施まで幅広く

各級の詳細は記事の後半でも解説しますが、編集部では統計調査士・専門統計調査士の難易度や勉強方法、参考書をまとめた記事を用意しています。より詳細に知りたい方はそちらの記事も是非ご参考ください。

統計検定 各級の難易度と勉強時間

まずは試験の難易度を網羅的に見ていきましょう。下記の表は公式ホームページ記載の情報や合格者のブログ記事・友人などの口コミをもとに、編集部で独自に調査し定量的な難易度(合格率)や、各級に必要な数学知識、勉強時間をまとめた表です。

統計検定は2級以上から合格率が極端に低くなる

統計検定は3級までは75.6%と高い合格率となりますが、2級を境目に34.1%極端に低くなり、最難関の1級では統計数理・統計応用どちらも約25%程度と低い水準で推移します。

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試験種別合格率数学レベル勉強時間目安
統計検定 4級72.8%中学数学20~30時間
統計検定 3級75.6%高校数学20~30時間
統計検定 2級34.1%大学数学(基礎)50~70時間
統計検定 準1級23.6%大学数学(応用)200~300時間
統計検定 1級(統計数理)25.8%大学数学(専門)100~150時間
統計検定 1級(統計応用)24.0%大学数学(専門)100~150時間
統計調査士28.9%大学数学(基礎)20~30時間
専門統計調査士25.7%大学数学(基礎)50~100時間
データサイエンス基礎非公開大学数学(基礎)40~60時間
データサイエンス発展非公開大学数学(基礎)10~20時間
データサイエンスエキスパート非公開大学数学(応用)不明
(口コミやレビューなし)
2021年の試験のデータをもとに編集部で作成

*大学数学の難易度は下記のように定義しています。
基礎:理系学生の大学1〜2年次までの範囲
応用:理系学生の大学2〜3年次までの範囲
専門:理系学生の大学卒業までの範囲

受験前に自身の数学レベルを確認することが大事

2級以上の合格率が理由は、解くにあたっての数学知識にあります。3級までは文系でも学べる高校数学がメインとなりますが、2級以上は大学(理系学部生)レベルの数学知識が求められます。

2級以上のスキルを取得したい人にとっては、高校数学の学び直しや、数学知識を別の参考図書で補ったりとする必要もあることが、統計検定の勉強への大きなハードルとなります。

編集部では、統計・データサイエンスを学ぶにあたっての必要な数学知識や、それらを学ぶための参考書を紹介した記事も用意しておりますのでそちらも是非ご確認ください。

統計検定 各級の出題内容

ここからは、上記で説明した「統計検定 受験級の選び方」をもとにこれから受験する皆様の参考になるようレベル別や目的別に分けて各級の詳細を説明していきます。

各級に特色があるので一概には言えないものの、その上で編集部のおすすめする資格についてはタイトルに【おすすめ】をつけて強調をさせていただきます。

【超初級】統計検定 4級

項目内容
試験名統計検定 4級
試験概要統計表やグラフ、調査・実験、確率の基礎と活用の知識に関する学習の理解度を評価し、認証するための検定試験
合格率72.8% *2019年実績
勉強時間20-30時間程度
おすすめポイント・統計を学ぶにあたっての基礎の基礎である「データの読み方」を学習できる
・中学数学レベルで合格ができる

統計検定4級は小中学生を対象に、日常生活の中で遭遇する表やグラフを読み解き、それらを用いて論理的な議論ができる社会人を育成することを目的とした資格試験です。

中でも、統計検定4級の出題範囲には、標本調査」や「データの代表値」など、データの見方に関する知識が中心に出題されます。後続の統計学習に必要となる「基礎の基礎」が含まれており、初学者が入口として学ぶ難易度としては最適なレベルになっています。

編集部では、統計検定4級をさらに深堀りして解説している記事や、対策に必要なおすすめ参考書を紹介する記事も用意しています。

【初級・おすすめ】統計検定 3級

項目内容
試験名統計検定 3級
試験概要大学基礎統計学の知識として求められる統計活用力を評価する試験。
統計リテラシーとしての基本的な用語や概念の定義を問う問題や、相関と回帰など統計的推論についてを出題する。
合格率75.6% *2019年実績
勉強時間30時間程度
おすすめポイント・統計・データ分析学習の「足がかり」として最適なレベル
中学~高校数学レベルの前提知識でも解くことができるため、受験ハードルが低い

「統計を学んだことがない」という初心者におすすめしたいのが統計検定3級です。前述の通り、統計検定2級からは高校数学(数Ⅲ+C)の範囲が問われるため、特に文系学部卒者にとっては少しレベルが高いと感じることもあります。

統計検定3級の出題範囲には、「標準偏差」「分散」など、後続の統計学習に必要となる「基礎の基礎」が含まれており、初学者が入口として学ぶ難易度としては最適なレベルになっています。

また、定量的に見てみても統計検定3級の合格率は「75.6%(2021年)」と、勉強時間も30時間程度で合格できるため、比較的難易度の低い試験といえます。出題の難易度としても中学〜高校数学のレベルであるため、比較的易しく、学習を始めるにあたってのハードルが高くはないことも特徴です。

編集部では統計検定 3級の合格者体験談をベースに難易度・勉強方法を網羅的にまとめた記事も用意しています。気になる方は下記リンクよりご覧ください。

【中級・おすすめ】統計検定 2級

項目内容
試験概要大学基礎科目レベルの統計学の知識の習得度と活用のための理解度を問うために実施される検定。
推定・仮説検定など推測統計学の基礎を中心に出題される。
合格率34.1% *2019年実績
勉強時間50~100時間
おすすめポイント・研究/実務両方に応用できる「推測統計学」の知識が身につく
・データサイエンティスト実務の「見習い」レベルに相当する統計知識が身につく

統計検定2級は仮説に対する検証を行う」「実証分析を行う」「データによる意思決定をする」ための中核となる理論、手法を学べるため受験対象者は幅広く、データ系職種を目指す方だけでなく、研究に活かしたい大学生・大学院生や研究開発職など多様な方に人気のある資格です。

3級との出題範囲上の大きな違いは、記述統計学(得られたデータから読み解く)から、推測統計学(限られた部分から全体・未来を推測する)へとより高度になっていくことです。「検定」や「区間推定」といった統計学の最重要項目を勉強できることから、まさにデータ系職種になるための第一歩といえるようなレベルであるといえるでしょう。

出典:「ビッグデータ時代のデータサイエンティスト育成の取り組み

また、統計数理研究所が公開している「ビッグデータ時代のデータサイエンティスト育成の取り組み」の資料では、統計検定の各級の取得がデータサイエンティスト実務のどのレベルにあたるかを示しており、統計検定2級は「見習いレベル」と表記されています。

ただし、前提となる数学知識によって勉強時間が大きく変わるのもこの試験の特徴。合格率は34.1%と他の資格と比較して低く、少なくて50時間、多く見積もっても100時間程度の勉強時間での合格が可能です。

編集部では統計検定 2級の合格者体験談をベースに難易度・勉強方法を網羅的にまとめた記事や、おすすめ参考書を紹介する記事も用意しています。気になる方は下記リンクよりご覧ください。

【初中級】統計検定 データサイエンス基礎

項目内容
試験概要分析目的に応じて、解析手法を選択し、表計算ソフトExcelによるデータの前処理から解析の実践、出力から必要な情報を適切に読み取り、当初の問題の解決のための解釈を行う一連の能力を「データサイエンス基礎」として評価・認証する試験
合格率(推定)40~50%程度
勉強時間15~60時間
おすすめポイント統計検定2級レベルの知識をExcelで応用できるので実務に活かすイメージがつく

出題範囲には統計用語、データのビジュアライズ(グラフ化、クロス集計表etc)に加え、t検定など、統計検定3級程度の知識を問題が多いです。

出題範囲内で扱うExcelの関数が多いため、統計検定2級~3級程度の難易度に加えてもう少しデータサイエンス実務寄りの知識が欲しい方におすすめなのが統計検定のDS基礎です。

DS基礎の勉強時間は、統計検定2級程度の知識を保持していれば15〜20時間程度・統計検定初挑戦であれば、40〜60時間くらいを見積るとよさそうです。

編集部ではDS基礎の合格者体験談をベースに難易度・勉強方法を網羅的にまとめた記事や、おすすめの参考書を紹介する記事も用意しています。気になる方は下記リンクよりご覧ください。

【初中級】統計調査士

項目内容
試験名統計調査士
試験概要公的統計の基礎理解と適切な利用能力を評価する試験です。統計の意義、統計法規、調査実施の流れ、公的統計の解釈と応用を含み、統計データの正確な理解と活用方法を証明します。社会人必須の公的統計理解と活用力を審査し、民間調査機関等での優先採用が期待される。
合格率28.9%
勉強時間20~30時間
おすすめポイント統計調査・リサーチ分野における理論・実務的にも初級レベルを網羅的に学習

統計調査士は、統計検定3級程度の数理統計知識に加え、公的統計の見方や調査設計方法などを問う問題が多くなっています。

統計検定3級や2級とは違い数式を活用しての回答よりは、各概念・考え方に対する正誤・選択式の問題が多いため数学よりも国語的な理解が多い出題となっています。

合格者の勉強方法・求められる出題範囲の知識レベルを鑑みると、統計調査士の目安の学習時間は、大体20時間〜30時間、学習期間は数週間〜1か月程度を見込んでおくとよさそうです。

編集部では統計調査士の合格者体験談をベースに難易度・勉強方法を網羅的にまとめた記事や、おすすめの参考書を紹介する記事も用意しています。気になる方は下記リンクよりご覧ください。

【上級】統計検定 準1級

項目内容
試験名統計検定 準1級
試験概要統計検定準1級は、2級までの基礎知識をもとに、実社会の様々な問題に対して適切な統計学の諸手法を応用できる能力を問う。データの分析や解釈、統計的推測、確率モデルの理解など、実務での統計的問題解決能力を測ります。
合格率23.6%
勉強時間300時間
おすすめポイントデータ分析に携わる職種としても「一人前」のレベルの知識を学ぶことができる

統計検定準1級を取得するとデータ分析に携わる職種としても「独り立ち」のレベルと記されている通り、実務歴が数年程度の方が1人前のデータサイエンティストになるために準1級受験を検討するケースも実際によく耳にします。

公式資料を見ていくと統計検定準1級は、2級をベースに出題範囲が組まれていますが、さらに広く・深く学習する必要があります。

大学において統計学の基礎的講義に引き続いて学ぶ応用的な統計学の諸手法の習得について検定します。具体的には下記の(1)、(2)を踏まえ、適切なデータ収集法を計画・立案し、問題に応じて適切な統計的手法を適用し、結果を正しく解釈する力を試験します。

(1)統計検定2級の内容をすべて含みます
(2)各種統計解析法の使い方および解析結果の正しい解釈

統計検定公式ホームページより引用

出題範囲は大分類だけで15項目あり、各分野について本を数冊買って深堀りができるほど奥の深い広く列挙されています。体感的には理系大学生かつ統計を入念に勉強したレベルの難易度になっています。

各分野に深い理解が問われるため、試験内容をハックすれば合格できるような類の試験ではなく、学習時間や学習教材にかかる費用などは一定かける必要があります。 準一級を受験する場合は、それくらいの心づもりで学習を進めましょう。

編集部では統計検定準一級の合格者体験談をベースに難易度・勉強方法を網羅的にまとめた記事や、おすすめの参考書を紹介する記事も用意しています。気になる方は下記リンクよりご覧ください。

【中上級】統計検定 データサイエンス発展

項目内容
試験名統計検定 データサイエンス発展
試験概要データサイエンスの基礎に加え、大量データ活用・AI技術の社会応用能力をCBT方式で評価。数理・データサイエンス・AI教育強化拠点コンソーシアムのカリキュラムに準拠し、データリテラシー、数理基礎、プログラミング、データ活用実践等を網羅。
合格率不明(非公開
勉強時間10~20時間 *統計検定2級を取得済みの場合
おすすめポイント・統計検定2~3級の理論的知識をPythonで行うため、データ分析実務に応用しやすい

データサイエンス発展は、データ分析に関連する知識に加えて、プログラミング(Python)に関する知識や統計学(統計検定2〜3級)の知識も求められるため、データサイエンスを業務に活用したい方には非常におすすめの資格です。

しかしながら、2024年2月現在、DS発展の過去問・公式の参考書は存在していないため、統計検定公式HPの出題範囲表・サンプル問題などから、読み解いていく必要があります。

出題範囲には数理統計、プログラミング、ビジネス・倫理など幅広く出題されていることから、所感としては「1人前レベルのデータサイエンティストが求められるスキル全般」が学べる資格と言えるでしょう。

試験には線形代数学・微積分・数列など、統計検定2級~準1級レベルの数学知識が求められます。理系大学で学ぶ応用数学レベルの知識が求められるため、不安な方は数学の学習も並行して行いましょう。

編集部では統計検定 DS発展の合格者体験談をベースに難易度・勉強方法を網羅的にまとめた記事や、おすすめの参考書を紹介する記事も用意しています。気になる方は下記リンクよりご覧ください。

【中上級】専門統計調査士

項目内容
試験名専門統計調査士
試験概要調査企画・実施、データ解析・利活用能力を評価する試験です。質の高い統計・データの入手方法と、それらの適切な管理・分析技術に関する知識と能力が審査され、合格者は広範な分野での専門知識・能力を認定されます。
合格率25.7%
勉強時間50~100時間
おすすめポイント統計調査・リサーチ分野における専門性の証明になる

専門統計調査士は、統計調査・リサーチにおける専門性を証明するための資格試験です。

専門統計調査士は「専門」と名がつく通り、統計調査士と類似する点もありつつもあらゆる面でさらに高いレベルが求められます。統計調査士と専門統計調査士で大きく変わるのは「数学知識」と「統計調査・リサーチの知識」の2つです。

統計調査士で統計検定3級レベルの数学知識(高校数学レベル)を求められるのに対して、専門統計調査士は、統計検定2級レベル(大学基礎レベル)の数学知識を求められます。

例えば、専門統計調査士では微分・積分など、数Ⅲ+Cの範囲の問題が出題されます。文系で数Ⅲ+Cを勉強していない方や、数学知識に不安が残る方は事前に復習をしておくことがおすすめです。

統計調査士では公的統計の読み方を出題するのに対して、専門統計調査士は具体的な調査手法を問われます。調査の計画から実施、調査票の処理・審査までの流れを細かく問われたり、個人情報の扱いやプライバシー保護までよりデータリテラシーに対して、深く知る必要があります。

編集部では専門統計調査士の合格者体験談をベースに難易度・勉強方法を網羅的にまとめた記事や、おすすめの参考書を紹介する記事も用意しています。気になる方は下記リンクよりご覧ください。

【超上級】統計検定 1級

項目内容
試験名統計検定 1級
試験概要準一級の知識を基に実社会のデータ解析ニーズに応える能力を問う高度な試験です。大学専門課程で習得する確率・統計、分散・回帰分析等の応用能力と理論的背景を深く理解し、データ収集から解釈までの一連のプロセスを扱います。
合格率・統計数理:22.4%
・統計応用:20.6%
勉強時間100~200時間
おすすめポイント・データ解析における専門課程で習得する理論を網羅的に学習できる

1級は「統計数理(午前・90分)」と「統計応用(午後・90分)」の2種で構成されており、両方に合格して初めて資格取得となります。なお1科目のみ合格した場合、それから9年以内に他方の科目を合格すれば晴れて統計検定1級の取得ができます。

試験名出題形式
統計数理・5問出題され、受験時に3問選択
統計応用・下記の4つの分野があり、申込時点で1分野を選択します。
 ①人文科学 ②社会科学 ③理工学 ④医薬生物学
各分野5問出題され、受験時に3問選択します。

一般的には「数理」よりも「応用」のほうが問題の難易度は高いと言われています。理由としては、分野の選択肢が複数あるため、ひとつひとつの対策本が少なく、出題傾向が読みづらいからです。以前(2016年付近)までは統計数理の延長線上での出題が多かったものの、

統計検定1級は、準1級をベースに出題範囲が組まれていますが、さらに広く・深く学習する必要があります。

準1級と1級での難易度としての大きな違いは、「計算力」を求められることです。少し丁寧に説明すると、準1級は「統計的推定」「仮説検定など」2級の延長線上的な知識が多く、1級は確率分布や推定量などに関する計算が中心となります。

大学専門課程(3・4年次)で習得すべきことについて、専門分野ごとに検定を行います。
具体的には、下記の(1)、(2)を踏まえ、各専門分野において研究課題の定式化と研究仮説の設定に基づき適切なデータ収集法を計画・立案し、データの吟味を行ったうえで統計的推論を行い、結果を正しく解釈しコミュニケートする力を試験します。

(1)統計検定準1級の内容をすべて含みます。
(2)各種統計解析法の考え方および数理的側面の正しい理解

統計検定公式HP

編集部では統計検定1級の合格者体験談をベースに難易度・勉強方法を網羅的にまとめた記事や、おすすめの参考書を紹介する記事も用意しています。気になる方は下記リンクよりご覧ください。

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この記事を書いた人

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